天使の羽音の作家活動の先に目指すもの…それは【祈りのかたち】なのかなぁと最近感じています。
新しいお家が建てられ、最近では神棚やお仏壇というスペースだったり…【祈りのかたち】というものが変わりつつあるように思います。
現代風のお洒落なインテリアと、代々受け継がれて来たはずの伝統が変わる瞬間なのかなぁと、私は考えています。
私の子供時代は、おばあちゃんがいて…おじいちゃんがいて。
大家族の中で育ちました。なので自然と神棚に手を合わせること、祈ることは日常だったように感じます。
そんな私も独立し、手狭なアパート暮らしの中
神棚を準備しよう。神様をお迎えしよう…ごめんなさい。怒られるかもしれませんが…そんな意識が実は全くありませんでした。
むしろ家を建ててから…神棚が必要かなと。揃えたことを覚えています。30代だったと思います。
さらに月日は流れ…年齢を重ね思うのです。
幼い頃習慣になっていた事さえ、いつしか手を合わせていない自分に気づきました。私がそうなので…
勿論…娘たちが率先して手を合わせ祈るはずがないのです。
その部分に気がついた時、正直大きな衝撃を受けました。
私達はつい、目の前の現実や日々変わる生活様式に…本来大事にされてきた【祈る】という部分を疎かにしていることに気がついたのです。手を合わせる習慣さえなくし、インテリアに合わないからと初めから、神棚さえも構えないお家があるという事を知り愕然としました。
ご先祖さまを大事にするという想いすらも…日々の多忙な現実で風化させてしまうのではないかと思いました。
祈るということは…自分の命のルーツでもご先祖さまに感謝し、周りに感謝することだと思うのです。
古来から大事に受け継がれてきた想いや祈りの形を、新しい時代にあった物として表現できないかと思って2年前に生まれたのがガラスの神棚【光の神殿】でした。
鳥居はサンドブラストで深めに表現しました。
【光の神殿】を作った当時は…まだ本当の意味で『天使の羽音』が目指す先は見えていませんでした。
それから2年が過ぎました。私は普段看護師として勤めております。職業柄…死という瞬間はとても身近で、そして突然起きるとという現実。
多くの最期の時間…家族さんの想いに寄り添ってきました。
その中で私の作家としての、本当に目指す先に気がつきました。【今】という瞬間。日常の幸せな笑顔を、永遠に色褪せることがないように…。
そしてその方が何を大事にし、どんな言葉を伝えたいのか。
どんな生き方を歩んできたのか…表現したいと考えるようになりました。
それが私独自が彫りあげる【カービングマインド】心を彫る…という意味合いで名付けたお品になります。
その方の大事にしている言葉や想いを…30センチのガラス板に表現することで【いのちの名前】が生まれました。
こうして受け継がれる想いがあるように…元気な「今」という瞬間を切り抜いたガラス彫刻は、時には支えとなり…時には慈しむ時間を共に過ごす。
息子さん、娘さんからお父様お母様に贈るギフトの形となり、やがて最後の瞬間を迎えた時。
そのギフトが贈り主に・・・伝えたい想いと一緒に戻ってくる。
それが【天使の羽音】がお届けできる最高級のギフトだと思うのです。
色のない世界から、色のある世界へ生まれ変わることができたのは、川連漆器蒔絵伝統工芸士 佐藤渉さんと出逢いからでした。
そして生まれた「モダン仏壇」こそ、こちらのお品になります。
蒔絵も含めてすべてオプションから予算に応じて、選んでいただけるように設定したおります。
届かぬ思いがないように…耳を傾け、心を彫る。
それが天使の羽音ができる、お客様へのお約束です。